2013年 06月 26日
高砂神社の霊松殿に保存されている「相生の松」。 赤松と黒松がひとつの根から寄り添うように生えてます。 現在の「相生の松」は5代目だそう。 謡曲「高砂や」 高砂や。 この浦舟に帆をあげて。 この浦舟に帆をあげて。 月もろともに出汐の。 波の淡路の島影や。 遠く鳴尾の沖過ぎて はや住吉に着きにけり はや住吉に着きにけり。 高砂と大阪の住吉にそれぞれ老夫婦が分かれて住んでいて、舟で逢いに行くお話。 年老いても仲の良い夫婦和合のしるし。 仕舞のおけいこを始めてすぐ、先生がサロンでこの「高砂」を特集され、初めて知ったのですが、 「高砂」は能全体の代表作ともいわれ、慶福の意味が込められたおめでたい有名な作品で、老夫婦は神様の化身です。 高砂から、船出して、淡路島を横目で見ながら、鳴尾の浜も過ぎて、住吉に行く~というあたり、意外と身近な地名が出て来てくるので、とても親しみを持ちました。 我が家は旧鳴尾村。鳴尾の浜はうちの坊っちゃんがいつも泳いでいるところです。 高砂神社の能舞台の新築工事現場見学。 古い能舞台は残したまま、神社の拝殿に向かって、新しい能舞台が建設中です。 工事現場とはいえ、檜の香りのすがすがしい空間。 完成すると、篠山の春日神社に並ぶ、最大級の能舞台になるようです。 舞台の床下部分には、音の響きをよくする為、甕が埋められるそうですが、ここでは、甕は用いず、基礎のコンクリートスラブをすり鉢状にして音響効果を高めます。 設計者の先生のお話では、古い舞台を修復し、新旧の能舞台を同時に使う新作能を作ってはどうか、という構想もあるとか。 竣工は秋。 高砂神社では、高砂観月能などの主な公演は観世流の能楽師の上野朝義師がシテを務められているそうです。 いつか私たちの師匠もこの舞台を踏まれることもあるのでしょう。 ここは鏡の間。演者が最終的な身支度をする神聖な間。 完成したら必ず観に行きます。 瓦には相生の松の姿 古い能舞台。 能鑑賞の帰りは梅が湯かな。
by eight-ten
| 2013-06-26 02:44
| 建築・アート
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